大田市にはJR山陰本線の駅が10あります。数だけ見れば鉄道の近い市に思えますが、10駅は日本海側に並び、高山・三瓶など内陸の候補住所へ線路は上がりません。海岸の鉄道軸と山側の道路生活圏を分ける必要があります。
市の27まちづくりセンターを7ブロックに整理し、大田、仁摩、温泉津の三つの入口から読みます。
海岸10駅を市全域の鉄道網と呼ばない
駅の多さと、内陸の候補住所まで鉄道が届くかを切り分けます。
市内駅は波根、久手、大田市、静間、五十猛、仁万、馬路、湯里、温泉津、石見福光です。同じ山陰本線でも、海岸に山が迫る区間があり、隣駅どうしが一つの徒歩生活圏とは限りません。
候補住所から最寄駅へ向かう道を歩き、国道9号、海岸、川、坂を何度横切るかを記録します。朝に置いた自転車や車へ夕方も同じ駅で戻れるか、別駅になった時の回収方法も決めます。
10駅は市域全体を覆う網ではなく、日本海側の集落と小低地へ開く十の入口です。内陸の住所は駅までの自動車時間だけで評価しません。
10駅は、中央・東部、西部、仁摩、温泉津の四組に分けてから候補を二駅まで減らします。駅前の用事、帰宅後の交通、朝に置いた車両の回収が同じ地域で閉じる駅だけを残します。隣駅の方が列車時刻に合っても、毎回家族送迎が要るなら日常駅にはしません。
大田・仁摩・温泉津の入口を選ぶ
大田市駅だけに集めず、合併前から続く三つの鉄道入口を使います。
現在の大田市は、2005年に旧大田市、仁摩町、温泉津町が合併してできました。大田市駅だけでなく、仁万駅や温泉津駅など旧町側にも日常の入口があります。
中央・東部は大田市・久手・波根、西部は静間・五十猛、仁摩は仁万・馬路、温泉津は湯里・温泉津・石見福光を候補にします。どの駅が近いかだけでなく、行政、受診、買い物を同じ地域側で閉じられるかを試します。
大田市駅へ出る日と、仁摩・温泉津の地域内で済ませる日を分けます。三つの入口を持つと、合併後の広い市域を毎回大田中心へ往復する予定から解放できます。
試す一週間は、大田側を二日、仁摩側を一日、温泉津側を一日、鉄道を使わない日を三日にします。鉄道日には用事を二件までに絞り、地域をまたぐ用事を重ねません。三つの入口のどこにも戻れない夕方を想定し、車両回収を翌日に回せるかも決めます。
27地区を7ブロックに畳んで読む
細かな地区名を、日常の向きが分かる地域群として整理します。
地域運営の基本単位は27まちづくりセンターです。市はこれを西部、仁摩、温泉津、高山、中央、東部、三瓶の7ブロックに整理しています。
候補住所の地区名を確認したら、最寄りのセンター、地域内の公共施設、駅または幹線道路への方向を地図に置きます。27地区をすべて同列に覚えるのではなく、七つの生活方向へ畳みます。
高山と三瓶を「大田市駅から遠い山側」と一括りにせず、どの谷・道路から中心または隣接地域へ出るかを別日に測ります。7ブロックは住所を中心からの遠近で並べず、生活の出口を選ぶための実用的な見取り図です。
地区確認票には、まちづくりセンター名、属するブロック、最寄りの公共施設、鉄道駅または幹線道路、車を使わない日の交通を記します。地区名を知るだけで終わらず、行政・受診・買い物のどれを地域内で閉じられるかに変換します。
高山・三瓶では道路と高低差を測る
鉄道のない山側で、車を使えない日と冬の帰路を先に試します。
高山・三瓶側には鉄道駅がありません。路線バスや地域交通、道路、家族送迎を組み合わせ、車を使わない日にも受診や買い物へ行って戻れるかを確認します。
三瓶側は海岸部より標高が上がり、冬の積雪や凍結条件も変わります。通常期の所要時間をそのまま冬へ移さず、除雪された幹線から候補住所までの坂と日陰を歩きます。
高山側では観光地へ向かう道路案内と、住民が日常に使う便を混同しません。山側では「大田市駅まで何分」より、駅へ行かない一週間と冬に帰れる一本を作る方が生活像に近づきます。
無駅日の確認と冬期日の確認は分けます。通常期はバス・送迎なしで地域内の用事を済ませ、冬は除雪された幹線から玄関までの坂、日陰、凍結を歩きます。通常期に使えた道路が冬も使えると決めず、帰れない場合に地域側で待てる場所を先に選びます。
海岸と山麓で下見の季節を変える
同じ日に一周せず、津波・土砂・積雪が現れる条件で見直します。