西ノ島町へ定期船で入ると、別府港が最初の基準になります。けれども役場は美田、人口や漁業の機能が集まる浦郷、救急を受ける隠岐島前病院は別府にあります。港の周りだけを見ても、島の一週間はつかめません。
この記事では、別府、美田、浦郷の三拠点と、これらを結ぶ国道485号、町営バスを一続きにして読みます。
別府港で島の中心を決めない
船の玄関と、日常の用事が集まる場所は一つではありません。
現在、定期フェリーの入口は別府側です。かつて浦郷にもフェリーが寄港した歴史がありますが、古い港の記憶を現行交通と混ぜません。利用日は別府港の公式時刻と、港後のバスを確認します。
別府には隠岐島前病院があります。通院日は船を降りて病院へ向かう人と、町内の自宅から病院へ向かう人で動線が違います。診察後のバスや船まで待てる場所を含め、一日の表を作ります。
港前の住所では船の音や車の流れ、内陸側では港までの坂と徒歩を見ます。港に近いことを、役場や学校、浦郷の用事にも近いという評価へ広げません。
別府港は海の玄関、町役場は美田、浦郷は別の生活拠点です。
三つの生活拠点を一本で結ぶ
別府、美田、浦郷の役割を、国道485号の往復へ置きます。
西ノ島は東西に細長く、島の背骨となる山地が内海側と外海側を分けます。別府、美田、浦郷は内海側の道路で結ばれ、現在は国道485号が東西移動の骨格です。
別府の日は船や病院、美田の日は行政や学校、浦郷の日は診療所や日常の用事というように予定を分けます。同日に三拠点を往復しないと、候補住所から本当に必要な区間が見えてきます。
例えば別府で受診する日は、病院から帰るところまでで一枚。浦郷で日常の用事を済ませる日は、買い物を終えて自宅集落へ戻るところまでで一枚にします。二つの予定を重ねた万能な一日を作らないことで、どの拠点へ週何回出るのか、どの区間だけ送迎が必要なのかが具体的になります。
現地では、地図上の所要時間に加え、交差点、坂、歩道、雨を避ける場所、道路が狭くなる区間を記録します。自転車や徒歩で無理に結ばず、バスを使う区間と家族送迎に頼る区間を分けます。
三拠点を結ぶ一本の道路が、西ノ島の日常を横に通す生活線です。
町営バスを帰便から読む
フリー乗降の柔軟さだけでなく、用事後に戻れる時刻を先に選びます。
町営バスは全区間均一運賃で、安全に支障がない場所では停留所以外でも乗り降りできる案内です。ただし「どこでも」と考えず、乗降できる場所は運転の安全と最新案内を確かめます。
候補住所から朝の便を探す前に、別府、美田、浦郷で用事を終えた後の帰便を囲みます。次に往路を選び、待ち時間が長い場合は同じ拠点で別の用事をまとめます。
荷物がある日、雨の日、港の船へ乗り継ぐ日を別に試します。フリー乗降の柔軟さは徒歩を短くできますが、便そのものが増えるわけではありません。一本逃したときに三拠点のどこで待てるかを決めます。
町営バスの使いやすさは、降りたい場所より用事後に同じ集落へ戻れる便で測ります。
内海十四集落を一括りにしない
湾ごとの集落と、外海側の地形を別々に歩きます。
町の公式説明では、山地の内海側に14集落が点在します。湾に沿う集落は海でつながって見えますが、背後の斜面、隣の集落までの道路、日常機能への向きは異なります。
浦郷、赤ノ江、三度、珍崎、別府、美田尻など、ハザードマップも集落単位で用意されています。集落名を住所カードに書き、最寄りの町営バス、三拠点のどこへ出るか、同じ湾内で済む用事を確認します。
外海側は断崖と長い海岸線が続き、内海側と同じ海辺の暮らしとは言えません。景観の印象ではなく、道路、風、通信、待機場所を平日と荒天時で確かめます。
十四集落は島の周縁ではなく、それぞれ異なる湾と道路を持つ生活の起点です。
国道485号を越えない待機線を持つ
一本の幹線が使えないとき、東西どちら側で待つかを決めます。