川本町の地図には、三江線が走っていた時代の駅名や線形が残ります。けれどもJR三江線は2018年3月末で廃止され、町内に現役の鉄道駅はありません。旧石見川本駅までの距離を測っても、現在の通勤や通院の答えにはならないのです。
そこでこの記事では、弓市と因原の二つの機能集積、中央・西・北の三区、四方向の広域バスを使って住所を読みます。
駅跡を現役の駅に数えない
旧石見川本駅は町の記憶と目印ですが、列車には乗れません。
旧石見川本駅は、町の中心を説明する目印としては役に立ちます。ただし「駅徒歩」という言葉を現在の交通条件に持ち込まず、そこからどのバスへ乗り、どこで降り、何時に戻れるかへ読み替えます。
確認票の最初の欄には、鉄道駅ではなく「現在使う乗車地点」を書きます。旧駅周辺、因原の待合、地区内の乗車地点を分け、雨の日に待てるか、買い物袋を持って歩けるかまで見ます。
町外の鉄道へ接ぐ日は、鉄道駅へ着く時刻から逆算しません。自宅へ戻る最後のバスから逆向きに、乗換えと滞在時間を置きます。
現地では「旧駅前に着いた」だけで記録を終えず、現在の停留所標識、掲示された時刻表、待合、道路を渡る位置を一枚の写真に収めます。旧駅名が停留所名に残る場合も、運行主体と行先を写真の余白へ書けば、後から鉄道の情報と取り違えません。
駅跡は位置を伝える目印であって、現在利用できる列車の入口ではありません。
弓市と因原へ用事を割る
行政・金融側と商業側を、一つの中心という言葉で畳みません。
町の公共交通計画は、弓市に行政・金融、因原に商業機能が集まる構造を示します。近い二地区ですが、用事の役割は同じではありません。
弓市の日は役場や手続き、因原の日は日用品の買い物というように予定を割ります。二地区を毎回往復せず、どちらか一方で閉じる平日を試すと、徒歩で済む範囲とバスが必要な区間が見えます。
比較は同じ90分で行います。弓市では一つの手続きと待ち時間、因原では一週間分の買い物と荷物を持った移動を試し、最後に自宅側の便へ間に合うかを見る。所要時間の短さより、用事の後に無理なく乗れる帰便が残る方を平日の入口にします。
江の川を渡る住所では、橋を往路と帰路で一度ずつ数えます。通れる平常時だけでなく、橋へ向かう道路が使えないときに、同じ側で済ませられる用事も記録します。
川本の中心は一つの点ではなく、弓市の行政・金融と因原の商業を行き来する短い生活線です。
三区から四広域線へ接ぐ
中央・西・北の自宅側から、町外線へ乗る工程を描きます。
町は人口と交通を中央、西、北の三区で整理しています。中央は弓市・因原へ近く、西は江津方向、北は三原線など地区交通の条件を丁寧に見る必要があります。
広域交通には川本線、江津川本線、川本美郷線、邑南川本線があります。路線名を行き先一覧にせず、自宅地区から乗車地点へ出る工程、町外で過ごせる時間、同じ地区へ戻る便の三段に分けます。
北地区では三原線デマンド乗合タクシーの実証情報を、現行の予約条件と更新日で確認します。学校バスを一般住民が利用できる制度も、利用対象と便を確かめてから予定へ加えます。
四つの町外線があることより、自宅側の一区へ最後まで戻れる一本があることが重要です。
二十六分の乗継を往復で測る
平均接続時間の目標を、候補住所の実際の待ち時間へ戻します。
公共交通計画は、まげなタクシーとバスの平均接続時間を26分以内にする目標を掲げます。この数字はどの住所でも26分で乗り継げる保証ではありません。候補住所の便で実測するための基準として使います。
往路は自宅からタクシー、バスへの乗換え、町内外の目的地までを測ります。復路は目的地から逆にたどり、接続に失敗した場合の次便と待機場所も確認します。
待ち時間だけを短くしようとせず、予約電話、乗降の余裕、雨天の移動を含めます。往路が成立しても復路に接続がなければ、その日の用事を一つ減らします。
26分は町全体の便利さを表す点数ではなく、候補住所の乗継を検査する物差しです。
江の川を渡らない待機線を持つ
洪水と土砂の確認を、28地区の住所へ下げます。