日吉津村の面積は4.20平方キロメートルです。地図では村内のどこへもすぐ届きそうですが、鉄道駅はありません。最寄りの伯耆大山駅は米子市側にあり、広域の通勤・通学・受診も村境を越えて考える必要があります。
小ささを便利さへ直結させず、村内で短く済む用事と、境界を越えて完結する用事を分けます。
4.20平方キロメートルを全部徒歩圏にしない
行政区域の短さと、日常の目的地までの距離を分けます。
役場、商業施設、集落間の直線距離が短くても、国道や大型駐車場、水路、日野川へ向かう道が徒歩の体感を変えます。昼の晴天だけでなく、雨の夕方に同じ経路を歩きます。
村内の目的地へ着けたことと、米子市内の駅や医療機関から帰れることも別です。行政区域の端で計測を止めず、玄関から目的地までを一工程にします。
現地確認では15分単位で区切ります。自宅候補から村役場、商業施設、最寄りの停留所を順に歩き、国道横断や駐車場の出入口で待つ時間も足します。同じ行程を平日夕方と休日昼に繰り返し、距離の短さが混雑で消えないかを見ます。
日吉津村では「村内なら近い」ではなく、越える道路と戻る交通まで含めて近さを測ります。
三集落に商業と工業を重ねる
村を一つの住宅地とせず、歴史と土地利用の差を残します。
村の集落は日吉津、富吉、今吉の三つです。富吉には水害との関係で移転を重ねた歴史があり、今吉は江戸末期に開かれました。同じ平坦な村内でも、成立の経緯は同じではありません。
戦後には工場、国道9号、その後に大型商業施設が加わりました。住宅地だけの小村ではなく、行政、集落、工業、商業が近い範囲に重なっています。
出勤時と買い物の集中時で道路を歩き、車の出入り、歩道、横断、夜の照明を確かめます。三集落の地図へ土地利用を重ねると、数百メートルの差にも生活時間の違いが見えてきます。
日吉津では公共施設まで、富吉では水路と低い道路、今吉では商業側へ向かう交差点を一つずつ記録します。工業地に近い候補では交替時間、大型商業施設に近い候補では週末の出入りを見ます。三集落を同じ静かな住宅地として比べません。
村外の伯耆大山駅まで一工程にする
最寄り駅を村内駅と誤認せず、境界越えを移動に含めます。
日吉津村内に鉄道駅はありません。伯耆大山駅は近くても米子市内です。駅までのバス、徒歩、自転車、送迎を、列車とは別の前後工程として記録します。
朝に駅へ送ってもらう日だけでなく、家族が迎えに来られない夜を試します。列車が遅れた場合にバスへ間に合うか、駅周辺で待てるか、自転車を安全に回収できるかを確認します。
伯耆大山駅から村へ戻る便を失った時は、駅から歩き切ることを前提にしません。米子市側で待つ場所、家族へ迎えを頼む時刻、翌朝に回せる用事を決めます。村外駅であることを明記すると、行政境界を越える夜道と連絡先を予定から落とさずに済みます。
伯耆大山駅を「村の駅」と省略せず、村境を越える時間を足すことが、車なし日の現実的な計算です。
六つの停留所から帰りを作る
商業・行政・集落を結ぶ停留所を、米子からの復路まで試します。
村の案内では、イオン東館・西館、富吉、村役場、上口1区、上口2区の六停留所があります。日本交通の「まいにちループ」は伯耆大山駅と村役場、商業施設を結び、日ノ丸自動車の路線も米子駅方面と村内をつなぎます。
六停留所があることを高頻度の循環とは考えません。平日・休日、往路・復路、最終便を分け、荷物を持って停留所から歩ける距離を測ります。
商業施設から帰る便と、米子から帰る便が同じとは限りません。停留所の数ではなく、村外の一日を終えた時刻に玄関まで戻れる一本があるかを確認します。
一日は伯耆大山駅方面、もう一日は米子駅方面から帰り、六停留所のうち実際に使える二つだけを残します。荷物のある日はイオン東館・西館、行政の日は村役場、集落へ戻る日は富吉・上口側と、降りる目的を変えます。降車後の歩行が長ければ、停留所が多くても生活線には数えません。
日野川・海・低地で集合しない
水害の種類に応じ、村境を越えて迎え合わない基準を作ります。