杵築市内の日豊本線には、杵築、立石、中山香の3駅があります。ところが駅は三地域へ一つずつあるのではありません。立石・中山香の2駅は山香地域にあり、大田地域には駅がありません。名称を同じくする杵築駅も、海側の城下町・市役所・杵築バスターミナルから離れています。
3駅の数ではなく、駅と城下中心のずれ、山香への2駅の偏り、駅のない大田を先に置くと、杵築市の三つの生活圏が見えてきます。駅名だけで住所の生活条件を決めず、バスと道路を加えて玄関までつなぎます。
三つの駅を、三地域へ置き直す
駅数を均等な鉄道利便と考えず、山香への偏りと大田の駅なしを見ます。
杵築駅は大分・別府方面や県北方面を結ぶ鉄道入口です。ただし駅から杵築城下へは、バス・自動車・送迎等の移動が続きます。改札を出た時点で市役所、学校、商業へ到着したと考えず、杵築バスターミナルまでの時間を加えます。
中山香駅は山香地域の中心機能へ近く、山香庁舎、杵築市立山香病院等へ向かう生活線があります。立石駅は山香北西側の鉄道入口です。同じ山香でも地域内用事が中山香へ集まる場合と、立石駅から列車を使う場合を分けます。
大田では鉄道駅を探すのではなく、大田庁舎、地域内施設、杵築中心、国東市安岐、豊後高田方面等の目的地を置きます。交通計画が示す複数方向の日常を一週間へ入れ、駅までの送迎だけを唯一の選択にしません。
三地域は2005年の合併以前の旧市・町・村を背景にし、現在も庁舎・医療・交通のまとまりに残ります。杵築駅に近いかではなく、三地域のどの中心で日常の用事を済ませるかを確認します。
杵築駅と城下中心の間を、生活線として測る
駅名から想像せず、駅、バスターミナル、市役所の間を実際の所要へします。
杵築城下には市役所、杵築バスターミナル、学校、商業等が集まります。歴史的な街路を見どころとしてではなく、日常の歩行、駐車、坂、送迎へ置き換えます。朝の通勤、放課後、行政手続、夜の帰宅で同じ道路を使うか見ます。
杵築駅から城下へは市内循環コース等の接続を確認します。列車到着からバス発車まで、バスターミナルから目的地までを加えます。帰りは市中心から駅へ向かう便が列車に間に合うか、遅い時間に代替があるかを確かめます。
八坂・駅周辺の候補地では、駅徒歩が短くても市中心の用事にバス・車が必要な場合があります。反対に城下の候補地では中心内の用事がまとまっても、鉄道利用日に駅までの一段が必要です。二つを利便の上下ではなく、家族の目的地との相性として比べます。
杵築駅、杵築バスターミナル、市役所の三点を一枚の地図へ置き、家族の平日を往復します。車一台を駅送迎へ使う時間と、別の家族が通勤・買い物に使う時間が重なる場合、バスで代替できるか確認します。
市内循環は三点間の移動を補いますが、一本の便がすべての列車と接続するわけではありません。朝は列車の発車、夜は列車到着から逆算し、待ち時間を含めます。城下から駅へ向かう坂・幹線と、駅から八坂側へ帰る道も別に歩き、名称から想像した近さを実測へ置き換えます。
杵築駅周辺で日用品を済ませる日、城下中心へ出る日、山香の医療・行政へ向かう日を分けます。駅利用と中心利用が同日に重なるなら、市内循環で一続きにできるか、車で往復した方が家族の別予定を妨げないかを比較します。駅と中心の間を単なる空白にせず、一週間で何回通る区間かを数えます。
山香の二駅と、大田の駅なしを別生活圏にする
山香の地域中心と、大田から国東・豊後高田方向も向く日常を分けます。
山香は中山香を地域中心とし、行政、医療、買い物、学校の用事があります。中山香駅前から山香庁舎・山香病院方面へ移る経路を歩き、地域内で用事をまとめる日と杵築中心へ出る日を分けます。
立石駅周辺では国道10号方向の道路、駅外集落、列車の本数を確認します。中山香へ戻る用事、県北へ向かう用事、杵築・別府方面へ出る用事を一つの駅勢圏にまとめません。雨天・夜間、冬の凍結や豪雨時の迂回も見ます。
大田は地域内用事のほか、国東、杵築、豊後高田等へ向く移動があります。大田から杵築駅を経由する案が、目的地によっては遠回りになることもあります。自動車、コミュニティバス、送迎の各経路を目的別に比較します。
山香は二駅を持つ地域中心、大田は駅なしで複数市方向へ開く地域です。両者を同じ内陸部と呼ばず、帰りの行き先まで含めて選択肢を作ります。
四つのバス系統と乗合タクシーを、帰宅便で読む
地域間循環、地域別系統、予約型の対象を一週間へ組みます。
序列ではなく特性の整理 | 項目 | 地域の生活線 | 候補地で確かめること |
| 杵築城下 | 市役所、杵築BT、200円コミュニティバス、指定停留所 | 杵築駅への接続、500円乗合タクシーの登録・予約、洪水・津波 |
| 杵築駅・八坂 | 日豊本線杵築駅、駅外住宅・農地、城下への接続 | 列車とバス、市役所への全所要、八坂川・高山川 |
| 山香・中山香 | 中山香駅、山香庁舎、山香病院、地域中心 | 地域内用事、杵築中心へのバス、坂・土砂 |
| 山香・立石 | 立石駅、国道10号方向、北西部集落 | 列車本数、駅まで、買い物・医療、冬・豪雨の道路 |
| 大田 | 駅なし、大田庁舎、国東・杵築・豊後高田へ複数方向 | 大田系統、乗換え、石丸川・桂川、地域外の帰宅 |
杵築市コミュニティバスは、市内循環、杵築、山香、大田の4系統で案内されています。平日のみ運行し、1乗車200円、小学生以下は無料です。高校生が登下校や長期休暇中の部活動で利用する場合は50円引きです。土日祝日と12月29日〜1月3日は運休します。
市内循環コースはJR杵築駅、杵築バスターミナル、山香庁舎、中山香駅前、大田庁舎等を結ぶ経路があります。運賃・回数券は乗車時に料金箱へ入れ、車内で両替できません。一部の自由乗降区間も国道10号と路線バス運行区間では乗降できないため、どこでも停められる交通とは考えません。
市民乗合タクシーは、杵築地域の大内、東、奈狩江、八坂・西下司・東下司、北杵築・馬場尾・宮司・中ノ原を対象にします。大内は水曜、東は月曜・金曜、奈狩江は火曜・木曜等、地区で曜日が違います。対象地区の住所で事前登録した人が、自宅と指定停留所の間を片道500円で使う仕組みです。
通常便は1時間前までに電話予約しますが、自宅から出る1便は前日16時までです。大内・東は自宅発2便、その他の対象地区は3便で、停留所から停留所への移動はできません。1人でも運行しますが、通常のタクシーのような即時配車ではないため、受診終了から帰宅便を先に決めます。
家族の一週間を平日と休日へ分け、受診・買い物・行政・駅利用の帰宅便を組みます。コミュニティバスがない休日や、乗合タクシー対象外の住所では、送迎、路線バス、用事の日程変更を準備します。路線図でつながることより、帰宅したい時刻に一往復が成立することを重視します。
海・二河川・内陸合流部で、避難方向を替える
八坂川・高山川、海岸津波、大田の河川・土砂を地域別に確認します。
杵築地域の平野には八坂川・高山川が流れ、立地適正化計画等は一部に3~5メートルの洪水浸水想定を示します。駅、城下、学校、バスターミナルへの最短路が川や低地を横切る場合、増水時は橋を渡らない避難先を考えます。
八坂川河口・海岸側では津波も確認します。海から離れる方向と、洪水時に川を渡らない方向が一致するかを歩きます。車で駅・市外へ向かうことを避難の前提にせず、徒歩で到達できる場所を確認します。
山香では斜面・谷・土砂、大田では石丸川・桂川の合流付近の洪水と土砂を確認します。大田から杵築中心へ戻る道路が使えない時は、地域内待機や国東・豊後高田側の連絡先も用意します。三地域で同じ避難先を設定しません。
Q. 杵築市内の鉄道駅はいくつありますか。
日豊本線の杵築、立石、中山香の3駅です。
Q. 杵築駅は城下中心にありますか。
離れているため、杵築バスターミナル・市役所までのバスや道路を加えます。
Q. 山香と大田の駅条件は同じですか。
山香には立石・中山香の2駅がありますが、大田にはありません。大田ではバス、道路、送迎を目的地別に確認します。
Q. コミュニティバスは毎日ですか。
いいえ。平日のみで、土日祝日と12月29日〜1月3日は運休です。1乗車200円、小学生以下無料です。
Q. 乗合タクシーはどこからどこまで使えますか。
対象地区で登録した人が自宅と指定停留所の間を使います。片道500円で、停留所間だけの移動はできません。
Q. 防災は何を分けますか。
海側の津波、八坂川・高山川等の洪水、山香・大田の土砂と河川を分けます。
杵築市では3駅を数えた後、杵築駅と城下中心の間、山香の2駅、大田の駅なしを三つの生活線へ分けます。4系統と乗合タクシーを帰宅便で選び、海・河川・内陸の避難方向を替えます。駅名と中心地のずれを正確に測ることで、三地域を同じ「杵築駅周辺」と誤解せずに比較できます。
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