厚真町で最初に覚えたいのは、駅と中心が離れていることです。町内のJR駅は南端の浜厚真。役場、医療、学校等が集まる厚真市街へ、駅前から歩いて用事を済ませる町ではありません。
日常の拠点は厚真市街と上厚真市街の二つです。さらに北へ森林と丘陵、中央に水田・畑、南に海岸と苫東の産業地が続きます。一つの町内でも、車の使い方と防災条件は南北で大きく変わります。
厚真町では「駅に近いか」より、厚真と上厚真のどちらで日常を組み、三つの地形帯をどの方向へ移動するかを先に決めます。
浜厚真駅を、町の中心駅だと思わない
鉄道の位置と、日常機能が集まる二つの市街を切り離して見ます。
浜厚真駅はJR日高本線の現役駅で、苫小牧方面への接点です。しかし厚真市街の役場や医療へ直結する中心駅ではありません。駅を使う世帯は、候補住所から駅までと、駅から先の目的地を別々に確認します。
沿岸や苫東方面の勤務には鉄道が選択肢になる場合がありますが、列車時刻と勤務終了が合うか、駅から職場までどう移動するか、運休時にどこで待つかが必要です。駐車場があることだけで通勤成立とはしません。
厚真市街から鉄道を使う日は、浜厚真駅へ南下する時間を加えます。札幌・千歳方面なら道路やバスの方が合う場合もあり、目的地ごとに比較します。駅の有無ではなく、駅へ入る前と降りた後を含めた往復時間で鉄道を選びます。
厚真と上厚真を、一日の用事で使い分ける
行政・医療と南部生活圏を、中心と郊外の一語でまとめません。
厚真市街には役場、医療、学校、買い物等が集まります。上厚真は南部の生活拠点で、地区の学校や施設を持ち、苫小牧方面との関係も異なります。上厚真を厚真市街の外縁として片づけると、毎日の短い用事を見落とします。
候補住所から、日用品、通院、行政、通学の四つを回り、厚真で済ませる用事と上厚真で済ませる用事を色分けします。すべてを同じ日に厚真へ寄せるより、地区内で終える日を作った方が移動が安定します。
子どもの予定は通常登校、早帰り、部活動後、臨時休校に分け、高齢者の予定は日常受診、検査、薬の受取りに分けます。上厚真から厚真へ向かう二人の用事が同じ車へ重なった時こそ、めぐるくんや別日の使い方を試します。
北部集落からは厚真市街、南部からは上厚真が最初の接点になる場合があります。距離だけでなく橋、冬道、給油、迎えに来る人の方向も確認します。二市街の優劣を決めず、世帯の用事をどちらへ置くと往復が短くなるかで選びます。
めぐるくんは、帰りの予約から組み立てる
予約制乗合交通を、目的地での滞在と最終帰宅まで通して試します。
デマンド交通めぐるくんは、町民が予約して利用する乗合交通です。決まった対象区域と時間帯に複数の利用者を乗せるため、通常の貸切タクシーと同じではありません。
利用前に登録、予約締切、運行日、料金、乗降場所を確認します。診療や手続きが延びる日は、帰りの便を先に押さえ、間に合わない場合の変更連絡と第二手段を書きます。
路線バスから町内の帰宅へつなぐ場面には、特定便との接続条件があります。すべての町外便に迎えが来ると考えず、現行案内で対象の接続を確認します。
家族別の表には「町民として利用」「年齢等の別条件」「対象外の日」を分けます。めぐるくんの強みは好きな時刻へ直行することではなく、町内の用事を予約可能な往復へ変えることです。
序列ではなく特性の整理 | 項目 | 日常の主な接点 | 住所を確かめる要点 |
| 厚真市街 | 役場、医療、学校、買い物、町内交通 | 徒歩、厚真川、帰便、停電時の拠点 |
| 上厚真 | 南部の生活拠点、学校、交通、苫小牧方向 | 厚真への往復、洪水、通勤・送迎 |
| 北部丘陵 | 林業・農業、車、地区施設 | 斜面、道路寸断、通信、地区内待機 |
| 浜厚真・苫東 | JR浜厚真駅、沿岸・工業の仕事、広域道路 | 津波避難、高所経路、駅後の移動 |
北の森・中央の田・南の海で車の役割を変える
町を三つの地形帯に分け、仕事車と生活車が重なる時間を見ます。
北部丘陵では森林・斜面と農地が近く、中央部には厚真川沿いの水田・畑、南部には海岸と苫東の産業地があります。同じ車移動でも、林業・農作業、通勤、通学送迎が重なる時刻は地区ごとに違います。
仕事車を家族の生活車に数えず、受診、早帰り、悪天候の三場面で代替車を決めます。農繁期や冬の朝に通学と作業が重なる場合は、町内交通の予約条件まで確認します。
北部では斜面と道路寸断、中央では厚真川と橋、南部では津波と海岸からの上り口を住所へ重ねます。町を南北の距離だけで測らず、森・田・海で止まりやすい経路を一つずつ消していきます。
2018年の記録を、今の住所確認へつなぐ
被災の大きさを語るだけでなく、斜面・川・海ごとの現在の備えへ直します。
2018年北海道胆振東部地震では、厚真町の丘陵部を中心に大規模な斜面崩壊が発生しました。被害の記録は町の印象を決めるためではなく、候補住所で何を確認すべきかを具体化する資料です。
北部では斜面、道路、通信、地区内待機先、中央では河川・橋と停電、南部では津波の避難方向を確認します。復旧した道路や施設も、現在の防災図と現地表示で照合します。
家族が厚真、上厚真、浜厚真へ分かれている時は、一か所へ迎えに走りません。各地点の安全な待機先、連絡手段、道路情報の確認先を決めます。常備薬、暖房、給水、車の燃料は最低限を分散して置きます。
地震、洪水、津波では向かう先が同じとは限りません。過去の被害地点だけを見るのではなく、災害ごとに現在使える道路と待機先を更新し続けることが、厚真町での住所確認です。
Q. 厚真町の中心駅は浜厚真駅ですか?
浜厚真駅は町南端の現役駅ですが、役場等が集まる厚真市街の中心駅ではありません。
Q. 厚真町の生活拠点はいくつありますか?
町の計画では厚真市街と上厚真市街の二拠点を位置づけています。世帯の用事で使い分けます。
Q. めぐるくんは予約が必要ですか?
予約制の乗合交通です。登録、予約締切、運行日、料金、接続条件を町の現行案内で確認します。
Q. 北部と南部で防災は同じですか?
北部は斜面・道路寸断、中央は河川・橋、南部は津波を重点にし、避難方向を分けます。
Q. 震災後なら斜面はすべて復旧済みですか?
一律には判断できません。町の現行防災資料、道路情報、候補地の指定区域を個別に確認します。
厚真町では、浜厚真駅を町の中心に置くと日常の線がつながりません。厚真と上厚真の二市街へ用事を分け、めぐるくんの帰便を先に作る。北の森、中央の田、南の海に別々の避難方向を持てば、震災の記録を不安ではなく、現在の住所を確かめる具体的な手順へ変えられます。
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