関ケ原町の入口はJR東海道本線の関ケ原駅です。岐阜・大垣方面と米原方面へ線路が延びる一方、町内の暮らしは駅を中心とした円ではありません。北の伊吹山地と南の鈴鹿・養老山地が迫り、その狭間から今須の谷、玉、野上、山中へ道が分かれます。
町の計画は関ケ原南部、関ケ原北部、今須の三地域を分けます。古戦場の知名度だけで町を眺めず、どこから駅と日常施設へ出て、何時に戻れるかを現在の生活線として確かめます。
一駅の町を、山の狭間だけで終わらせない
関ケ原駅周辺の平地と、谷へ伸びる住所を分けます。
関ケ原駅の周囲には役場、中央公民館、関ケ原診療所など町の機能が集まります。駅近住所では徒歩で複数の用事を束ねやすい一方、今須や北側の集落からは駅へ着く前の区間が生活時間になります。
候補住所から駅まで、歩道、踏切、坂、川の橋をたどります。朝の列車に間に合う道だけでなく、暗くなった帰り、雪が残る日、一便遅れた日も試します。駅に着けば終わりではなく、帰宅できて初めて一往復です。
関ケ原駅一駅を、町内すべての住所に同じ近さで届く中心とは考えません。
関ケ原南・北・今須で入口を変える
三地域を中心からの遠近ではなく、道と谷の向きから読みます。
関ケ原南部は国道21号と鉄道の南側、関ケ原北部は玉方面や北側の斜面、今須は駅から西へ入る谷として見ます。三地域は中心からの距離だけでなく、普段使う道と水系が異なります。
玉は北国街道沿いの河岸段丘、今須や山中・野上は中山道と東西交通の歴史を持ちます。ただし歴史名を紹介して終わらず、現在の停留所、通学路、買い物と受診の方向へ戻します。
今須から町中心へ出る日、関ケ原北から駅へ下る日、南部から国道を横切る日を一週間に置きます。市街地の端から先を余白にしないことで、三地域の違いが見えます。
今須は「駅から遠い西側」ではなく、独自の谷と帰路を持つ生活圏です。
二つのふれあいバスを帰路から読む
関ケ原便と今須便を、診療や買い物後の接続で確かめます。
町のふれあいバスには関ケ原便と今須便があります。今須便は関ケ原駅、中央公民館、関ケ原診療所から今須・門間方面を結びます。時刻表は駅へ向かう便だけでなく、診療や買い物が延びた帰りから読みます。
運行は月曜から土曜で、日曜・祝日と年末年始は休みです。また、道路積雪が15cm以上の場合は運行を休止する案内があります。鉄道が動いていても地域側のバスが止まれば、駅から先へ戻れません。
定刻の帰宅、一便遅れた帰宅、駅または地域内で待つ場合を用意します。家族送迎を使う日も、迎えの車が安全に待てる場所と雪の日の代替を決めます。
鉄道の運行と、関ケ原駅から玄関までの運行を別々に確かめます。
東西へ抜ける道と地域内移動を分ける
国道21号・東海道本線の広域軸と集落への道を混ぜません。
東海道本線と国道21号は町を東西へ抜けます。大垣方面と米原方面へ出る広域軸として重要ですが、今須、玉、門間などへ向かう地域内の道まで同じ条件ではありません。
広域道路が近くても、玄関から国道へ出る谷道や交差点に時間がかかる住所があります。車の日、鉄道の日、ふれあいバスの日を分け、積雪や工事で一本使えない時の代替も確認します。
町境を越える買い物や通勤は生活圏へ含めます。ただし、市外施設が近いことと、行政・防災の窓口が同じであることは混ぜません。
米原方面へ出た日は、帰りの列車が関ケ原駅へ着いてから今須便へ接続できるかを先に見ます。接続しなければ中央公民館や診療所周辺で待つのか、今須側で送迎へ切り替えるのかを決めます。玉では河岸段丘へ上がる坂、野上・山中では藤古川や国道を越える歩行区間を、冬の日没後にもたどります。
三つの川・斜面・雪で止まる場所を決める
交通が途切れた時に谷を越えず待てる場所を持ちます。
藤古川、相川、今須川は、それぞれの谷と平地を流れます。町の約八割が山地とされ、洪水から離れる道が斜面の下を通る住所もあります。水と土砂の避難方向を一つに固定しません。
自宅、駅、停留所、診療所、普段使う橋、指定避難所をハザード情報へ重ねます。積雪でバスが止まる場合は、家族全員が駅へ集合せず、その時いる地域で待てる場所を決めます。
川、斜面、雪のどれで道が止まるかに応じて、帰る場所ではなく待つ場所を選びます。