七宗町の鉄道駅は、JR高山本線の上麻生駅一駅です。しかし町域の約九割は標高200〜700メートルの山林で、平地は飛騨川、神渕川と支流沿いに点在します。駅があることと、町内の各集落から歩いて届くことは別です。
町は神渕、上麻生、川並、中麻生の四地域に分けて案内されています。上麻生駅を中心に同心円を描くのではなく、飛騨川筋と神渕川筋のどこから町営バスや道路で駅へ合流するかを考えます。
上麻生駅を飛騨川筋の玄関に置く
一駅の有無ではなく、谷から駅へ合流する最後の区間を測ります。
上麻生駅は飛騨川沿いにあり、役場や木の国七宗コミュニティーセンターなど町の機能に近い玄関です。高山本線で美濃太田・岐阜方面へ出る日と、北の下呂方面へ向かう日では列車の選び方が違います。
上麻生の候補住所からは徒歩、自転車、送迎を試します。国道41号、踏切、川沿いの歩道、夜の照明、駅前で待てる場所を確認します。列車に一便遅れた夜も歩き、昼の近さだけで判断しません。
神渕からは町営バス、川並・中麻生からは飛騨川沿いの道路やバスを使って駅へ向かいます。駅までの距離より、到着した列車から次の交通へ間に合うかが重要です。
上麻生駅は町の中心点ではなく、二つの谷の交通が合流する玄関です。
四地域を二つの谷と編入の歴史で分ける
神渕・上麻生・川並・中麻生を一つの山間部にまとめません。
七宗町は1955年に神渕村と上麻生村が合併して生まれ、その後に中麻生を編入しました。川並は合併前に久田見村から上麻生村へ編入された経緯を持ちます。現在の四地域は単なる方角ではなく、異なる谷と成り立ちを持っています。
上麻生と中麻生、川並は飛騨川筋に並びますが、上麻生駅へ向かう方向と国道41号への出方が違います。神渕は神渕川を遡る別の谷で、主要地方道可児金山線と町営バスが生活線になります。
候補住所から役場、学校、買い物先、駅へ向かい、同じ谷の中で済む用事と谷を越える用事を分けます。地図で隣に見える集落でも、尾根を越えなければ行けないなら同じ生活圏にはしません。
四地域は一つの山間部ではなく、飛騨川筋と神渕川筋に異なる帰宅口があります。
神渕A・B線を最終接続まで読む
時刻表を往路だけでなく、遅れた列車から帰る場面で確かめます。
七宗町営バスは上麻生駅、役場、学校、神渕の各集落などを結びます。神渕A線とB線は同じ神渕行きとしてまとめず、候補住所に近い停留所を通る便と回り方を確認します。
現行時刻表では、神渕A線の平日・土曜の最終便と、神渕B線の土曜の最終便について、JR高山本線が遅れた場合に最大30分待って発車する案内があります。これは全便の保証ではありません。対象便と曜日を正確に見ます。
朝の一本だけでなく、帰宅列車に遅れが出た日、買い物が延びた日、休日を試します。最終便を逃した時に、上麻生駅で待つか、家族に迎えを頼むか、町外で泊まるかまで決めます。
列車待ちの対象外となる便や曜日では、上麻生駅に到着しても神渕までの足が残らないことがあります。神渕コミュニティーセンターと木の国七宗コミュニティーセンターを地図に置き、谷を越えず相談・待機できる場所を家族で共有します。
「列車を待つバス」は指定された最終便だけなので、候補住所の停留所まで照合します。
川辺・美濃加茂へ出る一往復を組む
町内移動の先にある買い物・通院・乗換を一続きにします。
日常の買い物、受診、通学は町内だけで終わるとは限りません。高山本線で川辺・美濃太田方面へ出る日、町営バスで町内施設へ行く日、車で複数の用事を束ねる日を一週間へ置きます。
川辺町中心部には周辺町の交通が集まり、美濃加茂方面への乗継点にもなります。上麻生駅から列車を使う案と、町営バス・生活支援交通を使う案は、利用対象や運行日を確認して分けます。
神渕から受診するなら、バスで上麻生駅へ出て列車へ乗る時間、診察後の復路、最後の町営バスを一続きにします。往路が成立しても、帰宅できなければ日常の交通とは数えません。
飛騨川と神渕川で避難時間を分ける
大河川、支流、土砂災害の時間差を待機先へ結びます。
飛騨川沿いと神渕川沿いでは、河川規模も想定される洪水到達時間も同じではありません。飯高川など短い支流では、上流域が小さくても雨から水位変化までの時間が短い場合があります。
谷底の道路は河川から離れる余地が限られ、反対側は急な斜面になる住所があります。洪水から高い側へ移る道が土砂災害警戒区域へ近づかないかを、地区別のハザードマップで確かめます。
自宅、上麻生駅、停留所、橋、二つのコミュニティーセンター、指定避難先を地図へ置きます。道路が使えない時は別の谷へ抜けようとせず、上麻生か神渕の地域内で待てる場所を決めます。
大きな飛騨川と神渕川、短い支流では、避難を始める時間を分けます。