七尾市は七尾駅を中心に広がる一つの市街地ではありません。2004年、旧七尾市、田鶴浜町、中島町、能登島町が合併しました。港を持つ旧七尾、建具の町として育った田鶴浜、演劇文化を持つ中島、海で隔てられた能登島では、同じ用事へ向かう交通が違います。
2024年の能登半島地震後、鉄道は復旧しても、工事や天候による道路・バスの変更は続きます。震災前の路線図を完成した地図として使わず、候補住所から帰れる便と道路を確認日付きで残します。
一市三町を七尾駅へ集めない
港、田鶴浜、中島、能登島の成り立ちを、現在も残る用事と交通の違いとして読みます。
七尾駅周辺には行政、医療、買い物、港の用事が集まります。一方、田鶴浜と中島にはそれぞれ駅と地域内交通があり、能登島には島内の集落と橋があります。七尾駅までの距離だけでは四地域の生活を比べられません。
候補住所ごとに、地域内で済む用事、七尾中心へ出る用事、穴水・中能登・氷見など市外へ向かう用事を分けます。週一回の手続きより、毎日の通学や通院後の帰りを先に置きます。
一市三町の名は、湾を囲む四つの暮らしを見失わないための現在の索引です。
四地域をまたぐ日は、移動そのものが一つの用事になります。田鶴浜で家族を降ろして七尾中心へ通勤し、夕方に中島へ迎えに行くなら、駅前までの一方向の時間では足りません。朝夕の二つの行程と、橋や踏切を越える回数を候補住所ごとに記録します。
JRとのと鉄道の継ぎ目を読む
七尾駅・和倉温泉駅から田鶴浜・中島方面へ、事業者と路線の切替を含めてたどります。
JR七尾線は金沢・津幡方面から七尾へ入り、のと鉄道七尾線は七尾から和倉温泉、田鶴浜、笠師保、能登中島、西岸を経て穴水方面へ続きます。路線名の上では連続して見えても、運行事業者、列車、乗換えの条件を確かめます。
七尾駅を使う人と、田鶴浜・中島の駅を直接使う人では、朝の向きが違います。駅までの送迎、列車が止まった時のバス、帰宅時刻を一枚の表に置きます。和倉温泉駅も、温泉街の知名度だけでなく住宅から駅・生活施設への道を歩きます。
二鉄道の継ぎ目は、路線図の一本線ではなく、乗換え後に各地域へ戻れるかで読みます。
復旧後の列車が走っていても、一本の遅れが地域交通の帰便へ影響することがあります。通常の乗換え時間に加え、次便まで待った場合と家族送迎へ切り替えた場合を比べます。駅で待てる場所、連絡手段、夜間の出入口も帰路の一部です。
五つの地域交通で最後の区間を閉じる
地域別のコミュニティバスを足し算せず、自宅へ戻れる便と乗換えを確かめます。
市営交通は、七尾地域のまりん号、ぐるっとセブン、やまびこ号、田鶴浜のはなバス、中島のげんきバスに分かれます。五路線が市全域を同じように覆うのではなく、旧地域ごとの駅、病院、買い物、集落を支えます。
まりん号は七尾駅から中心部を循環しますが、田鶴浜や中島の帰宅を代替する路線ではありません。診察が延びた時、乗換えが遅れた時、運休時に誰が迎えに行くかまで確認します。南大呑や釶打などでは、地域運営・予約交通の現行条件も別に調べます。
五つの名称を交通の多さとして数えず、自宅の最後の一区間を閉じる路線だけを生活の便に数えます。
時刻表は五路線を横並びにせず、候補住所ごとに一枚ずつ作ります。七尾駅でまりん号から列車へ乗る日、田鶴浜で列車からはなバスへ移る日、中島でげんきバスへ戻る日では、待ち時間の意味が違います。最後の便を逃した時の代替を同じ欄に書きます。