みやこ町は2006年、勝山町、犀川町、豊津町の合併で誕生しました。ただし現在の移動を考えるとき、旧三町だけでは地域差を捉えきれません。町のあいのりタクシーは、勝山、犀川、伊良原、豊津の四区域で運賃を分けています。旧犀川町の山間部を伊良原として分ける交通設計が、日常の距離を具体的に示します。
平成筑豊鉄道田川線の町内駅は犀川、崎山、新豊津、東犀川三四郎の四駅です。しかし駅は町内へ均等に配置されず、本庁のある勝山や大分県境へ延びる伊良原は駅から離れます。旧三町の歴史を四つの現行交通区域へ読み替えると、鉄道沿線と駅外地域を同じ基準で比較できます。
旧三町を、勝山・犀川・伊良原・豊津の四区域へ読み替える
合併の境だけでなく、現在の運賃区域から日常移動を組み立てます。
勝山は町役場本庁が置かれ、国道201号が行橋方面と田川方面を結びます。鉄道駅はありませんが、行政、沿道施設、町外への車移動の入口です。「駅がない地区」とだけ見るのではなく、世帯の勤務先と町外駅までの前後交通を確認します。
犀川は今川・祓川の谷と県道34号沿いに駅・集落・支所等が並びます。北部の犀川駅・崎山駅周辺と、南の伊良原では距離と地形が異なります。旧町名が同じでも、現在のあいのりタクシーが伊良原を別区域にする理由を道路と用事の位置から確かめます。
豊津には新豊津駅と東犀川三四郎駅があり、旧国府・国分寺に関わる歴史的な土地利用、支所、教育・公共施設があります。歴史資源を観光の魅力へ置き換えず、道の曲がり方、集落のまとまり、現在の通学・行政用事へつなげます。
勝山・犀川・伊良原・豊津は、同じ町内でも駅、道路、行政施設への入口が異なります。候補住所は四区域のどこか、使う駅はどこか、週に区域を越える用事が何回あるかを一枚にします。
今川沿いの四駅と、駅外になる勝山を別々に測る
駅数の多さを町全体の駅近へ広げず、国道201号側の用事を加えます。
平成筑豊鉄道の四駅は、田川方面と行橋方面を結ぶ田川線上にあります。犀川駅は犀川中心部、崎山駅はその北側、新豊津駅と東犀川三四郎駅は豊津側の入口です。駅名だけでなく、改札から住宅、学校、支所、買い物先までの徒歩・自転車経路を確認します。
四駅があることを、町内のどこからでも鉄道を使いやすいという意味へ広げません。勝山からは国道201号等を使って行橋方面や田川方面へ出る生活があり、伊良原からは国道496号や県道、予約交通で谷を下る前後移動が加わります。
通勤は列車の乗車時間だけでなく、玄関から駅、駅での待ち、目的駅から職場、帰宅時の最終接続まで測ります。勝山から町外駅へ送迎する世帯は、送迎者が不在の日と車が一台使えない日も試します。駅数ではなく、四駅へ無理なく到達できる区域と、道路が主入口になる区域を分けます。
犀川沿いでは橋や踏切、新豊津・東犀川三四郎周辺では駅への横移動を現地で見ます。鉄道が運休した日に行橋・田川へ出る代替路と、夜に同じ住所へ戻る費用も記録します。
あいのりタクシーを、区域運賃と八つの便から使い直す
予約交通の範囲・時刻・指定施設を、家族の一週間へ落とします。
みやこ町のあいのりタクシーは町内全域を対象とし、自宅と町が定める指定施設の間を結びます。2025年4月から一日八便となり、月曜から土曜に運行します。日曜・祝日と12月29日から1月3日は休みです。利用には便を指定した電話予約が必要で、自由な時刻に任意の場所へ行く一般タクシーとは異なります。
運賃は勝山、犀川、伊良原、豊津の同一区域内が一回300円、区域を越えると一回600円です。この差は地域の優劣ではなく、週の用事が同じ区域にまとまるか、別区域へ分かれるかを費用と時間で考える材料になります。
第1便は8時〜8時15分発で前日20時まで、第2便以降は原則として発車枠の一時間前までに予約します。最終の第8便は16時30分〜16時45分発で、予約締切は当日15時30分です。一人の予約でも運行しますが、乗合人数と行程で到着時刻が変わるため、鉄道接続には余裕を置きます。
たとえば伊良原から犀川の施設、豊津から勝山本庁へ行く場合、区域越えの運賃、予約時刻、帰りの便を含めます。家族の通院、買い物、行政手続きを同じ日にまとめられるか、待ち時間をどこで過ごすかも確認します。
あいのりタクシーは町を均一に近づけるのではなく、四区域を条件付きで結ぶ交通です。通勤・通学に毎日使えるかは利用条件と時刻を個別確認し、夜間・日曜の移動は別の手段を持ちます。
豊津の歴史軸と伊良原の谷を、現在の用事で結ぶ
地域の成り立ちを観光案内ではなく、学校・行政・買い物の方向へ戻します。
豊津側では古代の国府・国分寺に関わる地名や道路が地域の成り立ちを伝えます。現在の住まい選びでは、歴史施設の知名度ではなく、支所、学校、駅、日常施設がどの道で結ばれているかを見ます。細い旧道と幹線道路の役割を分け、朝夕の通学時間に歩きます。
伊良原は南部の山間地域で、今川・祓川上流の谷筋と道路が集落を結びます。犀川中心部までの距離、予約交通の乗車、冬季・豪雨時の道路、通信、配送を確認します。山間であることを不便と決めつけず、世帯の仕事や地域内用事がどこにあるかを先に置きます。
勝山では本庁と国道201号沿いの用事、犀川では鉄道・支所・学校、豊津では二駅と教育・公共施設、伊良原では地域施設と谷筋の生活が中心になります。家族が別々の区域へ向かう日は、車、鉄道、予約交通を同時に使えるかを試します。