海南市にはJR紀勢本線の黒江、海南、冷水浦、加茂郷、下津という五駅があります。しかし、駅が北から南まで並ぶことを市全域の鉄道利便へ広げると、東部の中野上・北野上・南野上が見えなくなります。三地区は貴志川上流側にあり、国道370号とバスが生活の骨格です。
現在の海南市は2005年に旧海南市と旧下津町が合併して成立しました。都市計画マスタープランは、黒江・日方等の西部、三上地区の東部、旧下津町域の南部へ分けます。さらに海南駅前の医療・文化、市役所がある南赤坂、東部の野上支所、旧下津の行政局が分散します。この記事では駅の数ではなく、西・東・旧下津のどこで日常を完結し、別地域へ何を取りに行くかを整理します。
西部・東部・旧下津を三つの生活圏へ戻す
2005年の合併後も残る地域構造を、現在の駅・行政・道路へ結びます。
西部には黒江・船尾、日方、内海、大野、巽、亀川があります。海南駅を中心に連続した市街地がある一方、黒江側の細街路、南赤坂の丘陵地、巽・亀川側の農地・幹線道路では、徒歩と車の使い方が異なります。駅徒歩だけで西部全体を一つにしません。
東部の中野上・北野上・南野上は、貴志川と国道370号に沿って内陸へ延びます。野上支所や地域の学校・診療、紀美野町方向の生活先が関わり、海南駅へ毎回出る用事だけではありません。鉄道利用日には、自宅から駅までの長い前段をバス・送迎・車で足します。
南部は旧下津町域です。加茂郷・下津の二駅、下津行政局、下津保健福祉センター、市民交流センター・下津図書館等があり、行政・保健・文化の一部を地域内に残せます。冷水、塩津、戸坂、大崎等の海岸集落と、加茂郷・下津の駅周辺でも生活線は異なります。
三地域を中心と周辺の序列にせず、西部は複数拠点の市街地、東部は貴志川上流の道路生活圏、南部は二駅と旧町機能を持つ生活圏として別々に確かめます。隣接する和歌山市、紀美野町、有田市へ出る用事も、住所地の学校・行政・防災と分けて記録します。
JR五駅と鉄道空白の東部を分ける
紀勢本線沿いの五つの入口と、国道370号へ向く三上地区を別条件で見ます。
黒江駅は市北端寄りで和歌山市方面、海南駅は市街地の主要駅、冷水浦駅は海岸側、加茂郷・下津駅は旧下津の入口です。同じ紀勢本線でも、停車する列車、駅の設備、駅前から生活施設までの距離は同じではありません。平日朝、夜、休日の往復を駅ごとに確認します。
海南駅を使う住所でも、駅東西の道路、バス乗場、駐輪、送迎の停車場所で実際の時間が変わります。冷水浦や下津等では、駅へ着いた後の買い物・受診が別駅周辺や道路沿いへ向く場合があります。「駅が近い」と「用事が近い」を二列に分けます。
東部から鉄道へ出る場合、国道370号側のバスと自家用車が最初の区間です。大十オレンジバスと海南市コミュニティバスは、運行主体、系統、停留所、運休日が異なります。路線図の線が候補地付近を通っていても、必要時刻に海南駅や市中心へ往復できるかは時刻表で見ます。
五駅を持つ西・南と、駅までの前段が生活条件になる東を同じ「鉄道のある市」で平均化しません。家族で鉄道を使う人が一人でも、車を使う人の勤務、子どもの送迎、通院が同じ時間に重ならないかを一週間で試します。
海南駅前と南赤坂本庁をバスで結ぶ
医療・文化が集まる駅前と、移転した本庁への用事を一日の経路へ置きます。
海南駅周辺には海南医療センター、日方支所、海南nobinos等があります。通院、証明の一部、図書館・子どもの滞在を駅周辺で続けられる一方、すべての行政手続きと公共施設が駅前にあるわけではありません。施設名と入口、開館・受付時間を別々に確認します。
海南市役所本庁は南赤坂11番地にあり、2017年に現在地へ移転しました。海南駅からはコミュニティバスKIP線や国道370号側の路線バス等を使う位置です。古い地図や記憶で駅前庁舎を前提にせず、現行の乗場と徒歩区間を確かめます。
午前に医療センターを受診し、本庁で手続きをして駅へ戻る一日を作ると、駅・病院・本庁が近接する一拠点ではないことが分かります。診察の終了時刻が読めない日は、帰りのバスを一本に固定せず、タクシー、家族送迎、徒歩可能範囲も考えます。
南赤坂、大野、巽、亀川側の候補地では、本庁への近さが海南駅への近さを意味しません。丘陵の坂、幹線道路の横断、夜間照明、自転車の経路を見ます。駅前の医療・文化と南赤坂の行政を二つの拠点として結び、よく使う方へ近い住所を生活頻度から選びます。