飯舘村には20の行政区があります。村のほぼ中央を県道原町川俣線が横切りますが、行政区が一本の道路沿いに並ぶわけではありません。北の真野川、中央の新田川と飯樋川、南の比曽川へ集落と農地が開け、それぞれ違う谷から県道へ出ます。
村域の約4分の3は山林で、標高400m前後の高原です。直線距離が短くても、冬の凍結、川と橋、最後の支道で時間が変わります。
二十行政区を四つの川筋へ戻す
行政区名を一覧で終わらせず、谷・県道・町外出口へつなぎます。
村の行政区一覧には、草野、深谷、伊丹沢、関沢、小宮、大倉、佐須、飯樋町、比曽、長泥など20の名称があります。住所を見たら行政区だけでなく、どの川筋にあり、どの県道へ出るかを書きます。
北部の真野川側から鹿島方面へ下る道、中央の新田川側から原町へ向かう道、飯樋川・比曽川側から川俣へ進む道では、町外の買い物・医療先が変わります。
大倉・佐須側では真野川沿いから鹿島方面、小宮側では新田川沿いから原町方面、比曽・蕨平側では飯樋や川俣方面の一日を試します。支道から県道へ出るまで、町外目的地まで、帰りに生鮮品や薬を受け取る場所まで三段階で記録します。
20行政区は住所の小分類ではなく、川筋、町外への出口、地域の支え合いを読む単位です。 役場からの距離だけで一列に並べません。
中心は草野だけではない
役場、までい館、クリニック、飯樋の用事を別地点として一日に組みます。
役場は伊丹沢、いいたて村の道の駅までい館は深谷、交流機能は草野周辺にあります。いいたてクリニックや飯樋側の生活機能も別の場所です。「中心まで何分」と一つにまとめると、毎週の移動回数が見えません。
窓口の日は役場、生活必需品を買う日はまでい館、受診日はクリニックを先に置きます。外来日や営業時間が限られる用事を基準にして、郵便、買い足し、家族の送迎を一周へ加えます。
受診日は外来受付を最初にし、診察後に役場の手続き、帰宅直前にまでい館で冷蔵品を受け取る順にします。飯樋側にも用事がある日は同じ日に無理に足さず、県道の往復と営業時間を比べます。一回の外出を短くすることと、週の外出回数を減らすことを分けて考えます。
飯舘村の中心は一点ではなく、草野・深谷・伊丹沢と飯樋を役割で結ぶ生活の網です。 施設名ではなく、一週間に何往復するかを数えます。
駅のない高原は出口を二方向持つ
福島・川俣側と南相馬・原町側を、帰宅時刻と冬道で比べます。
村内に鉄道駅はありません。福島市・川俣町側と、南相馬市原町区側が主な町外方向です。県道原町川俣線を使えば東西へ移れますが、各行政区から県道へ合流するまでの支道が日常を左右します。
福島駅へ出る日、原町方面へ出る日について、朝の出発、用事の終了、帰宅をそれぞれ記録します。通勤・通学先だけでなく、専門医療、まとめ買い、行政手続きで方向が変わる世帯もあります。
福島側は医大・福島駅接続、南相馬側は原町の医療・買い物と常磐線接続を候補にし、目的別に選びます。通常時の所要、最終復路、降雪時の高低差、途中で待てる場所の四列をつくります。近い方を固定せず、冬だけ行先を替える案も確認します。
駅がないことより、福島側と南相馬側のどちらへ出ても同じ日に戻れるかが重要です。 降雪時、夜間、家族が車を使う日の三条件で、片方が閉じた場合の代替を試します。
交通支援を誰でも乗れる便にしない
路線バス、通院・買い物支援、送迎の対象と予約を分けます。
福島交通の福島―医大経由南相馬線には飯舘村役場停留所があります。一方、通院・買い物支援、村営車両、施設送迎は、対象者、利用目的、予約、運行日が同じではありません。
交通を「ある・ない」で数えず、誰が、何の目的で、何日前に申し込み、帰りをどこで待つかの四列にします。一般路線で役場へ着いた後、自宅の行政区まで戻る区間も残ります。クリニックの外来が終わる時刻と帰便が合うか、村外受診で付き添いが必要かも確かめます。
家族ごとに、一般路線へ単独乗車できるか、支援交通の対象か、事前予約を扱えるか、付き添いが必要かを記録します。支援を使えない人には送迎・タクシー、支援日と専門医療日が合わない場合には前後泊も含む別案を置きます。
対象者限定の支援交通を、家族全員が自由に使える路線バスとして計画しません。 使えない日の送迎・タクシー・宿泊を先に決めます。