池田町には養老鉄道の駅が三つあります。北から美濃本郷駅、北池野駅、池野駅が並び、大垣方面と揖斐方面を結ぶ南北の線になります。ただし、町の暮らしを三駅の近さだけで分けると、西にそびえる池田山から東の河川低地へ下る地形の差が見えません。
町の計画では、温知、宮地、池田、八幡、養基という五つの地域が示されています。三駅の南北軸と、五地域の東西差を交差させ、玄関から列車や日常施設へ届く経路を読みます。
三駅を、東側に並ぶ三つの入口として読む
同じ路線の駅を、候補住所と目的地から使い分けます。
池野駅、北池野駅、美濃本郷駅は同じ養老鉄道の駅です。大垣方面と揖斐方面へ一本でつながる一方、それぞれの駅前に同じ機能が集まっているわけではありません。候補住所から近い駅と、買い物や行政のついでに使いやすい駅が異なる場合があります。
朝の徒歩・自転車経路、駐輪場所、列車の時刻を確かめます。帰りは一便遅れた場合を置き、駅から玄関まで街灯のある道や踏切をたどります。西側の住所では、駅までの直線距離に加えて東へ下る区間と帰りの上りを測ります。
三駅を駅名だけで比べず、通勤先、家族の送迎、町内の用事を一週間に置きます。一つの駅にすべてを集めようとせず、往路と復路で使う駅を変えられるかも確かめます。
温知では池野駅と町中心の用事、池田では北池野駅、養基では美濃本郷駅へ向かう経路をまず地図に置きます。その上で隣の駅へ回る場合の距離を測ると、運休や送迎変更の日に三駅を代替として使える住所か、実質的に一駅へ固定される住所かを区別できます。
三駅は南北に並びますが、玄関からの生活差は東西方向にも表れます。
五地域を小学校区と東西の高低差で分ける
学校区のまとまりに、池田山から平地への傾きを重ねます。
温知、宮地、池田、八幡、養基は、小学校区を基礎にした地域のまとまりです。町名の一覧より、学校、集会施設、日常道路をたどる単位として使います。
西側の宮地などは池田山の斜面に近く、東側の八幡や平地の地域とは坂、河川、駅までの進み方が違います。池田・温知では町中心や池野・北池野駅との関係、養基では美濃本郷駅と北側の町外動線を見ます。
同じ学校区でも山際と平地側で条件が変わります。候補住所から学校区の中心、駅、買い物先へそれぞれ歩き、坂と大きな道路を越える回数を記録します。
五地域は行政上の区切りではなく、地形と日常動線を結び直す比較単位です。
国道417号とコミュニティバスを生活線へ戻す
南北の広域軸と玄関までの区間を分けて測ります。
国道417号は町を南北に通り、揖斐方面や大垣方面へ向かう車の軸になります。しかし国道が近いことを、駅や日常施設へ安全に歩けることと同じにはしません。交差点、歩道、自転車で横切る地点を現地で確かめます。
町はコミュニティバスなど公共交通の案内を行っています。路線や運行日は変わり得るため、利用時点の公式情報で候補住所に近い停留所、目的地、帰宅便を確認します。駅へ向かう便と、町内の施設へ行く便を混ぜません。
車を使う世帯でも、運転者が不在の日をつくります。鉄道、地域交通、徒歩・自転車のどこまでで通院や買い物を終えられるかを試します。
国道は広域の南北軸、地域交通は玄関と用事を結ぶ線として分けます。
池田山側と揖斐川側で用事の向きを変える
西の山際と東の低地で、買い物・通院の出口を比べます。
西側には標高924メートルの池田山があり、町域の約三分の一を山地が占めます。東・北は濃尾平野の縁へ開きます。西側から町中心へ下る日と、東側から大垣方面へ出る日は、同じ「町内移動」でも時間の組み方が違います。
買い物、通院、行政、学校を一週間に並べ、池野駅周辺へ寄る用事、国道417号を使う用事、町外へ直接向かう用事を分けます。施設数ではなく、一往復の中で何件を束ねられるかを見ます。
山際の住所では、夕方に西へ戻る上り坂と冬の路面を確認します。平地側では、川や水路を越える道と大雨時の代替を考えます。
複数河川の水と西の斜面で避難を分ける
一つの洪水想定だけに頼らず、安全な方向を決めます。
池田町の洪水ハザードは、揖斐川だけでなく、杭瀬川、東川、粕川など複数河川の想定を確認する必要があります。川から離れて見える住所でも、支川や内水による経路の分断を重ねます。
西側の山際では土砂災害警戒区域と谷の出口を確認します。水から高い西側へ向かうことが、斜面から離れることにはならない住所があります。洪水時と土砂災害時で避難方向を一つに固定しません。
自宅、三駅、停留所、学校、普段使う橋、指定避難先を地図へ置きます。昼間に家族が五地域へ分かれているなら、それぞれが川や斜面を越えず待てる場所を決めます。
複数河川から離れる道と、池田山の斜面から離れる道を別々に持ちます。