えちぜん鉄道の路線図で永平寺町を見ると、駅名がほぼ途切れず十個並びます。ところが、改札を出た後の地図には、大学病院へ向かうバス、門前へ上る谷道、上志比の集落へ戻る道が残ります。駅が多い町でも、その「残り区間」は同じ長さではありません。
現在の町は2006年、松岡町、永平寺町、上志比村の合併で生まれました。中央を九頭竜川が流れ、国道416号とえちぜん鉄道勝山永平寺線が川に沿います。この三本の線を旧三町村へ分けると、同じ沿線でも生活の向きが変わる理由が見えてきます。
十駅を一本の便利さに数えない
連続する駅名を、運行時刻と駅から目的地までの残り区間へ分解します。
町内駅は観音町、松岡、志比堺、永平寺口、下志比、光明寺、轟、越前野中、山王、越前竹原です。駅の多さは、候補住所に近い駅の本数や、目的地へ直接行けることを保証しません。
朝の福井方面、昼の町内用事、夜の帰宅を別に確認します。駅までの坂や川、駐輪、待合、一本逃した時の次便も書きます。観音町・松岡周辺と、山王・越前竹原周辺では、福井駅までの所要だけでなく列車後の生活圏が異なります。
十駅を一列に足す代わりに、家族が実際に使う駅だけを丸で囲みます。使わない駅は候補地の利便性へ数えません。近隣駅へ車で出る場合も、送迎できない日の経路を残します。福井市側へ出る松岡と、同じ線を長く乗る上志比では、一本逃した時の待ち時間が一日に占める重さも変わります。
十駅という数ではなく、使う一駅から玄関と目的地へ往復できるかで判断します。
松岡・永平寺・上志比で用事を分ける
旧三町村を沿線の一語でまとめず、大学・医療、門前、上流の暮らしを分けます。
松岡地区には町役場、福井大学医学部、福井県立大学があり、通学・医療・行政の流れが集まります。永平寺地区には永平寺口の結節と門前・谷沿いの集落があります。上志比地区は川の上流側に駅と地域核が続きます。
都市計画の扱いも一様ではありません。松岡は嶺北北部都市計画区域に入り、永平寺・上志比には準都市計画区域があります。土地利用のルールを町全域で同じと思わず、候補地ごとに確認します。
三地区の支所や公共施設を用事別に置きます。証明取得、相談、図書館、子育て、受診が一か所で完結するとは限りません。福井市に近い松岡と、上流の上志比を「同じ町内だから近い」と見積もらず、実際の道路と列車で測ります。終点側に一つの中心がある勝山市と比べ、永平寺町は路線の途中に大学・医療、門前、上流の核が順に現れます。
旧三町村は沿線の三駅圏ではなく、大学・医療、門前、上流という異なる用事を持つ三つの生活線です。
駅から大学病院と門前へ残る道を測る
最寄り駅に着いた後のバス、徒歩、坂、待ち時間を一日の所要時間へ足します。
京福バス82・83系統は松岡駅と福井大学病院を結びます。82系統は志比堺・法寺岡方面を経て永平寺口へ続きます。大学病院を利用するなら、鉄道駅から病院までのバス時刻と乗換え場所を一続きにします。
永平寺口駅は永平寺地区の鉄道入口ですが、大本山永平寺の門前が駅前にあるわけではありません。路線バス等で谷を上る残り区間があります。観光の所要ではなく、門前や谷沿いで暮らす人が日用品、受診、福井方面へ戻る往復として確かめます。
町コミュニティバスは松岡コースと上志比コースを運賃百円で運行します。近助タクシーは志比北・鳴鹿山鹿、志比南・吉野等で段階的に導入され、町全域共通ではありません。候補地区が対象か、どの停留所へ行けるかを確認します。今後予定される交通は、開始後の対象・予約・停留所が公表されるまで現行便へ足しません。
駅名の到着時刻で終わらず、大学病院と門前へ残るバス・徒歩・坂を必ず足します。