多賀町には、近江鉄道多賀線の終点・多賀大社前駅があります。しかし、町域の約86%は山林で、西部の平地にある駅・役場・門前町と、川相、河内、大君ケ畑、萱原等の山地集落では、同じ「町内」の距離感を使えません。
現在の町は1955年に多賀町、脇ヶ畑村、大滝村が合併して成立しました。歴史的には多賀、久徳、芹谷、脇ヶ畑、大滝という地域区分もあり、犬上川・芹川等の谷筋と集落のまとまりを理解する手掛かりになります。町名を冠する終着駅の利便性を山地へ広げず、旧三町村と谷ごとに行政・診療・帰宅交通を組むことが多賀町の住所選びの軸です。
旧三町村を西の平地と二河川の谷へ戻す
多賀・脇ヶ畑・大滝の合併史と五地域を、現在の集落・道路へつなげます。
多賀・久徳周辺の西部平地には、多賀大社前駅、役場、住宅、農地、国道307号等が関わります。駅前と門前町は町の玄関ですが、工業団地や山地集落まで連続した市街地ではありません。朝の通勤、平日の行政、休日の来訪者で道路の使われ方も変わります。
四手にはびわ湖東部中核工業団地やあけぼのパーク多賀があります。町立博物館等を含むあけぼのパークは多賀大社前駅から徒歩約25分と案内され、門前町と同じ地点ではありません。就業地、文化施設、駅を一つの徒歩圏へ丸めず、夜間・休日の帰路を測ります。
旧大滝村に当たる地域は南部の15集落からなる中山間地域として町が整理し、川相、富之尾、佐目、萱原等が谷沿いに分かれます。旧脇ヶ畑村側の大君ケ畑等も別の道路線を持ちます。「山側」という一語で、川相を経由する地域と異なる谷へ入る地域をまとめません。
西部平地を一つの中心、山地を一つの周辺にせず、門前・工業、川相の接点、三つの谷の順に生活機能を置き直します。配送、ごみ、除雪、通学、診療の曜日を地区別に確認し、町外へ出ない日を成立させます。
多賀大社前駅・彦根バス・高速入口を分ける
鉄道終点、工業団地経由の路線バス、スマートICを用途別に扱います。
町内の鉄道駅は近江鉄道多賀線の多賀大社前駅一駅で、JR駅はありません。高宮駅で近江鉄道本線と接続し、彦根方面等へ向かいます。利用日には列車の接続と終電だけでなく、駅から候補住所へ戻る最後の区間を確認します。
彦根駅方面からは、湖国バスが工業団地を経由して多賀町役場方面へ向かいます。近江鉄道とは乗場も通過地点も異なり、鉄道の代替として常に同時刻に使えるわけではありません。工業団地勤務、彦根駅でのJR接続、役場周辺の用事ごとに往復を作ります。
名神高速道路の多賀スマートインターチェンジは、下り線が2023年4月、上り線が2026年1月に供用を開始しました。古い案内で片方向しか使えない時期と、現在の上下線供用を混同しません。高速道路は広域の自動車移動を支えますが、車を使えない家族や山地の最後の区間を補うものではありません。
彦根へ向く鉄道・路線バス、高速道路を三つの同等な入口とせず、利用者、目的地、運行・通行条件で選びます。雪や事故で通常経路が使いにくい日も、公共交通と一般道のどこが独立して残るかを確かめます。
河内・大君ケ畑・萱原の予約三路線を使う
山地交通を一系統にまとめず、谷ごとの停留所・乗継・復路で確認します。
愛のりタクシーたがは完全予約制で、河内線、大君ケ畑線、萱原線の三路線があります。山地の交通が一本のバスで順番に全地区を回るのではなく、集落が位置する谷と西部の乗降地点に応じて路線が分かれます。候補住所に近い停留所と行先を現行図で照合します。
予約は原則として乗車1時間前までです。早朝便、悪天候、運休時の取扱いは公式案内を確認します。行き先には多賀大社前・高宮方面、豊郷・JR南彦根方面等が関わりますが、全路線がすべての目的地へ同じ経路で直通するとは考えません。
甲良方面の路線と萱原線は、富之尾で乗り継ぐ仕組みが示されています。「接続できる」を同じ車両で目的地まで行けることと取り違えず、双方の予約、待ち時間、乗降地点、帰りの便を確認します。通院が延びた場合や列車が遅れた場合も逆算します。