西尾市は2011年、西尾市と一色町、吉良町、幡豆町の合併で現在の市域になりました。西尾駅は大きな入口ですが、三河湾沿岸や佐久島までを一つの駅勢圏として扱うことはできません。
都市計画は市を六地域に分け、交通計画には鉄道、廃線代替バス、コミュニティバス、予約交通、渡船が並びます。この記事では乗り物の多さを数えず、帰りたい時刻にどの交通が残るかで暮らしを読みます。
西尾駅だけで六地域を代表させない
六地域の支所、生活拠点、平日の用事を置き、西尾駅を通らない一日も試します。
六地域は、西尾・米津、平坂・寺津・福地、室場・三和、一色、吉良、幡豆です。一色・吉良・幡豆には支所があり、旧町名は過去の呼び方ではなく、行政や生活交通を探す現在の索引です。
各地域へ食料品、診療、行政、学校、休日の用事を一つずつ置きます。五件のうち三件以上が地域内で閉じる日と、西尾駅周辺へ出る日を分けます。
中心までの時間を先に比べず、支所や地域拠点を使う平日を作ります。西尾駅を通らない一日が成立するなら、その住所の生活線は「中心から遠い」という一語では表せません。
共通条件は9時出発、食料品・診療・行政の三用事、16時30分帰宅です。閉じなかった一件だけを別地域へ出し、地域内で終えた二件と混ぜません。市中心へ出る必要がある理由を、一件ごとに残します。
六地域は西尾駅からの距離ではなく、地域内で閉じる用事から読みます。
吉良吉田で交通の種類を切り替える
西尾線・蒲郡線と、旧三河線を引き継ぐふれんどバスの接続を帰りから測ります。
吉良吉田駅では名鉄西尾線と蒲郡線が接続します。さらに、廃止された名鉄三河線の代替交通であるふれんどバスが、碧南方面との線を残します。
乗換カードには到着ホーム、改札外の移動、待ち時間、次の交通の最終便を書きます。朝の接続だけでなく、買い物を終えた夕方と一本遅れた夜を試します。
ふれんどバスを「駅の代わり」とだけ書かず、停留所から玄関まで、碧南側の目的地、吉良吉田での接続を一行にします。鉄道とバスでは遅れた際の代替が同じではありません。
接続失敗時は、まず吉良吉田で次便を待てるか、次に地域内の用事を後日に移せるか、最後に別の帰路が現行案内で成立するかを確認します。鉄道の遅れとバスの運行終了を同じ「一本遅れ」にしません。
吉良吉田では路線を乗り換えるだけでなく、交通の種類そのものが変わります。
定時・予約・渡船を同じ時刻表にしない
六万石くるりんバス、いこまいかー、佐久島行船を利用条件ごとに分けます。
六万石くるりんバスは定められた路線を走り、現行案内では1乗車200円、乗継券の扱いがあります。いこまいかーは利用区域や予約方法を確認する交通です。佐久島行船は海況と出航時刻を持つ渡船です。
三つを同じ「公共交通あり」の欄へ入れません。定時バスは停留所と復路、予約交通は対象・予約期限・乗降条件、渡船は港までの接続と最終船を別々に書きます。
予定どおり、30分遅れ、60分遅れの三列で帰宅を作ります。家族送迎を最初の代替にせず、地域内で用事を閉じる、別の接続へ変える、待てる場所を選ぶ順に考えます。
三列には、乗るための確認期限、取り消す判断時刻、待機先を共通項目として置きます。予約が取れない日、船が出ない日、定時バスを逃した日を別々に書けば、「公共交通がある」という一欄で失敗条件を隠しません。
定時、予約、渡船は「乗れる条件」と「待てる場所」を分けます。
台地から三河湾へ水の向きを追う
碧海台地、矢作川下流低地、十二河川、海岸で、同じ雨の読み方を変えます。
市域には碧海台地、矢作川下流の低地、矢作古川などの河川、三河湾沿岸があります。市の洪水図は十二河川を対象とし、高潮図も地域別に分かれます。
候補住所から駅・停留所、食料品店、学校までの線へ、台地の縁、低い道路、橋、河川名を書き込みます。晴天時の近道と、大雨時に使わない経路を同じ色にしません。
沿岸では洪水、内水、高潮、津波を一つの「水害」にまとめず、各図の対象と避難判断を確認します。室場・三和の内陸と一色・吉良・幡豆の沿岸では、離れる方向が異なります。
経路票の先頭に、候補住所を含む図名、最も近い河川名、日常経路で最初に渡る橋を記します。十二河川を数として覚えるのではなく、自分の一日に関係する川と図を取り違えないための三点照合に使います。
十二河川と海岸は、同じ雨でも水が来る方向を分けて読みます。
島と沿岸部は帰宅の締切を別に持つ
佐久島の最終船、沿岸の高潮・津波、現在地ごとの待機を別々に組みます。
佐久島では港から先に道路や鉄道はありません。最終船を逃した後の代替は、陸上の一本遅れと同じではありません。島へ渡る日、島から本土へ戻る日、それぞれの最終判断時刻を決めます。
沿岸部では、警報時に海へ近づかずに待てる場所を地域ごとに確認します。島側、本土の港周辺、吉良・幡豆の沿岸、西尾中心側の四欄に、現在地、不使用経路、待機先、次の連絡時刻を書きます。
日常の最終船と災害時の運航判断は別です。運航状況を推測せず、利用日に公式案内を確認し、渡らない選択を家族の予定に入れます。
撤収開始時刻は、島で最後の用事を終える時刻、港まで歩く時間、乗船手続きの余裕を最終船から逆算して決めます。本土側もバス・鉄道への接続を足し、「船に間に合った」で帰宅完了にしません。
佐久島では距離ではなく、最終船より前に戻る判断が生活の境界です。