南知多町は、知多半島の先端と篠島・日間賀島から成ります。町内の鉄道駅は名鉄知多新線の内海駅一駅ですが、駅を町の中心に置くと、豊浜の役場、師崎港、二島の日常が地図から外れます。
暮らしは、駅までの時間だけでなく、沿岸を走るバス、港での待ち、船を降りてからの島内移動まで続きます。九地区を同じ尺度で並べず、半島側と二島で一日の締切を変えます。
内海駅を町全体の中心にしない
町内一駅という数字より、駅から役場・港・候補住所までに残る時間を測ります。
内海駅は半島北西側の玄関です。名古屋方面から列車で着いた後、内海・山海へ向かう日と、豊浜・師崎へ進む日では残る距離が大きく違います。
候補住所を終点にし、列車到着、バスへの乗換、食料品の受取り、玄関到着を記録します。駅前までの時刻だけで近さを決めず、一本後になった夜にも同じ行程を試します。
役場は豊浜、海上交通の入口は師崎港にあります。駅、行政、港という三つの拠点を一地点に重ねず、週に何度使うかで比重を変えます。
列車を一本逃した日には、内海駅で次のバスを待つだけでなく、その先の船も一本後になる条件を予定表へ入れます。半島側の住所なら用事を翌日に回し、島へ戻る人は帰島便を残す時刻で名古屋側の予定を切ります。二つの遅れを一つの乗換案内で相殺しません。
内海駅は町全体の中心ではなく、半島北西側から暮らしへ入る一つの扉です。
海っ子バスで駅と港を一往復にする
停留所への到着で終えず、沿岸の用事と帰りの便までつなぎます。
現行の海っ子バス南知多・美浜環状線は、内海駅、沿岸の地区、師崎港、町外の河和駅側を結びます。路線図の輪だけを見ず、自分が使う方向と帰りの便を抜き出します。
平日に役場と買い物の二件を置き、用事終了、最寄り停留所、一本後、玄関到着まで測ります。停留所が近くても、反対回りでは同じ時間になりません。
役場の受付が延びた場合は、取り置きできる買い物を切り、港接続または帰宅便を残します。豊浜で二件を済ませられることより、内海・師崎・候補住所のどこへ戻るかを先に決めます。行政用事と港への移動を同じ優先度にしません。
船へ乗り継ぐ日は、バスが港へ着く時刻と乗船手続きの余裕を分けます。遅れたら次の船へ自動的に間に合うとは考えず、港で待てる場所も確認します。
海っ子バスは沿岸を回る線ではなく、駅・役場・港をその日に往復できるかで読みます。
九地区を半島三地域と二島へ分ける
旧町村の履歴を、現在の公共機能、道路、船の違いへ重ねます。
町は内海、山海、豊浜、豊丘、大井、片名、師崎、篠島、日間賀島の九地区に分かれます。都市計画の地域構想では、半島側を三地域に束ね、二島をもう一つの地域として扱います。
内海・山海は駅と伊勢湾側、豊浜・豊丘は役場と漁港、大井・片名・師崎は半島先端と港が生活の骨格です。篠島・日間賀島は都市計画区域外で、船が日常交通になります。
学校、受診、買い物、行政の四用事を候補住所から結び、同じ地域内で済むものと、バス・船をまたぐものを一週間で数えます。
九地区は住所一覧ではなく、駅・役場・港・船に用事を配る単位です。
師崎港と河和港から帰島期限を逆算する
乗船時間だけでなく、港までの陸路と欠航時の待機場所を確かめます。
篠島・日間賀島へは師崎港または美浜町の河和港から高速船で向かいます。二つの港を単純な予備として数えず、自宅または勤務先から港へ着く陸路を別々に測ります。
島に住む場合は、行きの船より帰島便から予定を組みます。町外での受診が延びた日、列車が一本後になった日、海っ子バスへ乗れなかった日を作り、どの用事を切れば帰れるかを決めます。
欠航時は別港へ急ぐ前に、公式運航情報と陸上交通を確かめます。島内では、船を降りる港から玄関、学校、診療機能までの移動も省きません。
師崎港にいる時、内海駅にいる時、名古屋方面にいる時では、河和港へ切り替える意味が違います。別港への到着と次の船が公式に確認できる場合だけ移動し、確認できなければ今いる港・駅で待ちます。篠島と日間賀島についても、利用する船着場から玄関までを別々に歩きます。
島の近さは航海時間ではなく、港までの陸路と帰島できる最終時刻で決まります。
海から上がる道と斜面を避ける道を分ける
津波・高潮と土砂を同じ避難方向で解かず、地域別の停止線を決めます。
町の防災図は、半島と二島の津波想定を分けて示します。沿岸から高い方へ向かえばよいと決めると、丘陵の斜面や狭い道へ近づく場合があります。
候補住所、学校、港、停留所ごとに、津波・高潮時に海から離れる道と、土砂時に斜面から離れる道を書き分けます。家族が半島と島に分かれている昼間は、自宅集合を外します。
半島側にいる人は海っ子バスと道路、師崎港側の人は船、島側の人は島内の避難情報を担当します。次の連絡時刻を三十分後にそろえ、いずれか一つが確認できなくても互いの側へ移動しません。港へ向かえることと船が動くことも別に判断します。
船やバスが止まった時は、動くまで港へ集まり続けず、現在地で留まる期限を決めます。島ごとの防災図を保存し、通信が不安定でも確認できる状態にします。
海から離れる線と斜面から離れる線は、同じ町内でも別に用意します。