山梨県 / 南アルプス市を暮らしの目線で読む

南アルプス市の暮らしを読む⁠|⁠駅のない扇状地で二つの駅を選ぶ

六旧町村を御勅使川扇状地の上下へ置き、市外の竜王・東花輪二駅とコミュニティバスから暮らしを読みます。

南アルプス市の地域ページへ
南アルプス市の暮らしを読む|駅のない扇状地で二つの駅を選ぶ

地域の輪郭を起点に、交通・地形・生活圏を読み解きます。

南アルプス市で「駅から探す」と、検索の出発点が市外になります。市内に鉄道駅はありません。中央本線の竜王駅と身延線の東花輪駅へ、住所と行先に応じて別の線を引く必要があります。

市は2003年、八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町、甲西町の合併で生まれました。釜無川右岸の平地五地区と、南アルプス国立公園を含む山間の芦安が一つの市です。御勅使川扇状地の上と下でも、道路の勾配と水の流れが変わります。

駅のない市を二つの市外駅から逆算する

市内駅ゼロを欠点の一語で済ませず、行先別に竜王・東花輪への所要を測ります。

甲府・東京方面へ向かう日には竜王駅、身延線を使う日には東花輪駅が候補になります。どちらも市外です。「最寄り駅」という一語で決めず、玄関から駅までのバス・車・自転車を含めて往復時間を測ります。

八田・白根側から竜王へ向かう線と、若草・甲西側から東花輪へ向かう線は、市内で交わらないことがあります。櫛形・小笠原周辺では、市役所方面の用事と駅への移動も別方向になります。

駅前の駐輪・送迎場所、帰りのバス、橋を渡る回数まで見ます。列車が早くても、市外駅から玄関まで戻れなければ日常の交通にはなりません。

市内駅ゼロを不便の一語にせず、竜王と東花輪へ向かう二つの具体的な生活線に分けます。

六町村を御勅使川扇状地の上下へ置く

旧町村名へ地形の高低差を重ね、平面距離では見えない地域差を読みます。

八田、白根、若草、櫛形、甲西の平地側は連続して見えますが、御勅使川扇状地の傾き、国道52号、釜無川への距離で移動条件が違います。芦安は山地の谷へ入り、同じ距離尺度では読めません。

旧町村名は支所、学校、地域交通、防災図を探す索引です。白根の住所と甲西の住所を「駅なし」で一括りにせず、竜王側か東花輪側か、市役所へどちらから入るかを確認します。

この扇状地は、水を引き土地を使ってきた履歴とも切り離せません。御勅使川や徳島堰の位置を地域紹介の知識で終わらせず、農地と住宅地の間を走る道、用水を越える通学路、低い側へ集まる水を現地で確かめる手掛かりにします。

扇状地では地図の等高線が緩やかに見えても、徒歩や自転車では上りが積み重なります。朝に下る経路は、夕方に荷物を持って上る経路として再測定します。

六地区へ扇状地の上下を書き込むと、近い施設と楽に行ける施設が同じでないことが分かります。

市役所・美術館を通るバスを乗換表にする

複数路線の結節点から、市外駅、支所、病院、学校への往復を組みます。

コミュニティバスは、市役所・美術館周辺を通り、市内各地区や市外駅へつながります。路線を色で眺めるだけでなく、竜王駅行き、東花輪駅行き、市内施設行きを三列にします。

乗換が必要な場合は、降車場所、待ち時間、帰りの最終接続を確認します。診察や行政手続きが延びる日、休日、悪天候の日も同じ表で試します。

櫛形西地区には地域主体のコミュニティタクシーがあります。市内全域で同じ予約交通が使えるとは考えず、対象地区と条件を確認します。

乗換表には「駅へ出る日」だけでなく、市役所、病院、学校、買い物を市内で回る日を設けます。二つの市外駅へ出ない日にも、六地区をまたぐ用事があります。乗換地点で何分待つか、帰りは同じ経路かを書き、片道だけの路線評価を避けます。

バス停の数ではなく、市役所・美術館で乗り継いだ後に二つの市外駅から帰れるかを見ます。

序列ではなく特性の整理
項目 生活の入口候補住所で確かめること
八田・白根 竜王駅側、国道52号、扇状地上部バス、坂、御勅使川、買い物
櫛形・小笠原 市役所・美術館、中心機能乗換、徒歩、支所、日常施設
若草 平地中央、東花輪駅側市外駅接続、釜無川、通学
甲西 市南部、釜無川右岸東花輪駅、国道52号、洪水、橋
芦安 南アルプス山地、山間集落バス、土砂、冬、受診、第二経路

芦安の山と釜無川低地で災害図を替える

山間部の土砂と平地の洪水を、一つの市全体評価へまとめません。

釜無川右岸や御勅使川周辺では洪水を、扇状地上部や芦安の山際では土砂災害を確認します。川から離れる方向が必ず安全とは限らず、山へ近づけば別の情報が必要です。

防災資料は釜無川、御勅使川に加え、複数河川の浸水想定を扱います。自宅が白くても、竜王駅・東花輪駅へ向かう道路や学校への橋が浸水域を通る場合があります。

芦安では山間道路が一部使えない時の第二経路、冬季の所要、連絡手段を確かめます。平地五地区と同じ避難表を配りません。

芦安では斜面と山間道路、平地側では河川と橋を先に見て、避難の矢印を替えます。

計画中のハブを現在の足と混ぜない

将来の交通拠点と、今日乗れるバス・使える駅を二つの欄に分けます。

都市計画には南アルプスIC周辺の交通拠点やリニア中央新幹線との接続構想があります。しかし計画に描かれた線を、今日利用できる駅やバスとして所要時間へ足しません。

候補住所の表には「現在」と「将来計画」の二列を作ります。現在欄にはコミュニティバス、竜王・東花輪の列車、道路を記入し、計画欄には公表段階と更新日を添えます。

家族の通勤・通学は、現行交通だけで一週間を閉じます。将来計画は住所を断定的に評価する材料ではなく、変更を追うための確認項目です。

将来の交通拠点に期待を預けず、今日乗れる便だけで玄関まで帰れるかを先に確かめます。

Q. 南アルプス市内に鉄道駅はありますか? ありません。市外の竜王駅や東花輪駅までの移動を含めて確認します。

Q. 竜王駅と東花輪駅はどちらを使えばよいですか? 住所、行先、接続するバスで変わります。両方の往復を実際の時刻で比べます。

Q. 市内はどの地域に分けて考えますか? 八田、白根、芦安、若草、櫛形、甲西の六旧町村が実用的な索引です。

Q. 芦安も平地側と同じバス条件ですか? 道路、運行、所要が異なります。芦安の候補住所から現行案内を個別に確認します。

Q. IC周辺の新しい交通拠点は利用できますか? 将来計画として示された内容があります。現時点の利用可否を市公式情報で区別します。

南アルプス市では、駅がないという結論で地図を閉じません。六地区を扇状地の上下へ置き、竜王・東花輪へ向かう二本の線を引く。市役所での乗換、芦安と低地で異なる防災、まだ使えない将来計画まで分ければ、現在の暮らしを誤魔化さない判断材料になります。

この地域から広げる

山梨県から、次の地域へ。

同じ都道府県の記事を優先し、地域の違いが見える順に整理しました。

次に読む地域

山梨県 / 丹波山村

丹波山村の暮らしを読む|山梨の住所から奥多摩駅へ向かう一本谷

丹波川と国道411号に連なる八つの生活単位を、奥多摩駅へのバス、村中央の学校・診療、道路遮断時の待機から読みます。

山梨県 / 小菅村

小菅村の暮らしを読む|一つの最寄駅を決めない源流の村

鉄道駅のない多摩川源流の村を、停留所の連なり、大月・奥多摩・上野原の三方向、帰便と豪雨時の待機から読みます。

山梨県 / 富士河口湖町

富士河口湖町の暮らしを読む|四つの湖を十三地区へほどく

河口湖駅のある船津から本栖・富士ヶ嶺まで、二段階合併でできた十三地区を学校、水道、標高、道路から読みます。

ABOUT THIS MEDIA

地域密着図鑑について

地域密着図鑑は、地形、交通、生活圏、地域の成り立ちを一次情報から整理する図鑑メディアです。地域を評価・推奨せず、生活者が自分の条件で考えるための材料を編集しています。

編集方針を読む