富士川町の最寄り駅として市川大門駅や鰍沢口駅が案内されます。しかし、どちらも所在地は隣の市川三郷町です。「駅のない町」を単純な不便さで片づけず、町外駅までの橋と道路、平日と休日で替わる地域交通を具体的に見ます。
現在の町は2010年、増穂町と鰍沢町の合併で生まれました。町域約112平方キロメートルのうち約81%が山林で、住民の多くは東部の市街地に暮らします。一方、西部には平林、穂積、五開、中部などの山間地域があります。短い東西距離の中で、生活条件は大きく切り替わります。
町外二駅までを住所の時間へ足す
最寄り駅の名称だけで終わらず、町境と橋を越えてホームへ着くまでを測ります。
市川大門駅と鰍沢口駅はJR身延線の駅ですが、富士川町内にはありません。候補住所から町境を越え、駅前へ着き、列車に乗るまでを所要時間に含めます。駅名だけを住宅の立地条件へ転記しません。
平日のコミュニティバスは青洲高校前から市川大門駅、町内市街地、鰍沢口駅を結びます。どちらの駅を使うかは列車の方向だけでなく、バスの往復時刻、送迎、駅周辺で済ませる用事によって変わります。
比較表には、候補住所を出る時刻、駅着、列車発、帰りの最終接続を二駅分並べます。朝は市川大門、帰りは鰍沢口という組み方が成り立つかも、駅間の移動を省かずに試します。
鰍沢口駅は富士川町の鰍沢地区にあるように聞こえますが、所在地は市川三郷町です。このずれを知っておくと、災害情報、駐輪、行政問い合わせの担当を混同しません。
町外二駅は「最寄り」の一語で済ませず、町境・橋・バスを越える時間まで住所へ足します。
四種類の交通を曜日と時間帯で替える
平日・休日、朝夕・日中で仕組みが替わる交通を、一週間の目的別に選びます。
町の地域交通は、平日のコミュニティバス、土日祝日のホリデーバス、平日朝夕のデマンド交通定時定路線、平日日中の区域運行に分けて読めます。一つの路線図を毎日に当てはめることはできません。
ホリデーバスは鰍沢口駅から平林、小室、十谷方面へ向かいます。定時定路線も平林・小室・十谷方向を結びますが、使う曜日と時間帯を分けます。買い物、通院、通学、休日の外出を一週間へ置き、帰便のない枠を探します。
区域運行は増穂地区でドアツードア、鰍沢地区で停留所方式です。車両数も増穂二台、鰍沢一台と案内されています。同じ町のデマンド交通だから同じ使い方とは限りません。
朝に定時定路線で出て、日中に区域運行で戻る通院日も作ります。行きと帰りで交通種別が変わる時は、予約受付、乗降場所、荷物を持って歩く距離を二回分確認します。
鰍沢地区では玄関から停留所までの坂と夜の明るさが残ります。増穂地区のドアツードアも、希望時刻の専用車を意味しないため、相乗りと予約状況を見込んだ余白を置きます。
平日・休日、朝夕・日中で交通を切り替え、増穂と鰍沢の乗降方式も分けます。
東部市街地と西部四地区を分ける
人口と施設が集まる東部と、支谷へ延びる平林・穂積・五開・中部を別の尺度で見ます。
町の東部には人口と生活施設が集まり、国道52号や増穂ICへの動線があります。西へ入ると平林、穂積、五開、中部など、川と斜面に沿う地区へ変わります。町全体を富士川沿いの平坦地とは考えません。
東部では徒歩で買い物や行政手続きがつながるか、国道や河川をどう横断するかを見ます。西部ではバス停や乗降場所までの坂、冬の日照、配送、通院後の帰便を確認します。小室や十谷も、同じ山間部として一括せず道路の向きをたどります。
候補住所を朝、昼、夕方に訪れ、交通量と明るさを記録します。市街地に近く見える斜面でも、徒歩の帰宅では標高差が負担になることがあります。
西部では冬の朝の日照、宅配車が入る道幅、雨天時の路面も見ます。東部では夕方の国道横断と買い物先からの帰路を歩き、同じ距離を時間帯だけ替えて比べます。
住民の多くが暮らす東部市街地と、西部の支谷を同じ徒歩圏の尺度で比べません。